砂嵐。

それは、田舎の風物詩。

道路には降り積もった砂が山になり、ひどいときには車の運転中に前方が全く見えなくなります。

農場の事務所は隙間が多いせいか、砂嵐の度に室内が埃まみれに。

今日も、砂嵐のせいで玄関を中心に砂埃が降り積もっています。

この砂ぼこりの原因は、強い風によってまきあげられた畑の土です。

日本における一般的な農業の常識では、畑に草、いわゆる雑草がないことがきれいな畑。手の入っている良い状態の畑とされています。

そんな、きれいな畑が乾燥しているときに大風が吹くと砂嵐は発生します。

近隣に住む人は迷惑です。

風によって土が飛ばされると畑の土は減ってゆき、だんだんと畑は低くなっていくので農家さんも困ります。

きれいな畑。良い畑とされているんですけどね・・。

でも、大風が吹いても砂嵐にならない畑もあるんです。

それは、一面を草で覆われている畑です。

前述した通りの一般的な常識では「悪い状態の畑」となるのですが、その畑の生産者は狙ってその状態にしています。

「自然農法」「循環農法」と呼ばれる農法で栽培している生産者さんです。

写真は原っぱではなくて、畑です。

草・虫・菌(微生物)と協力関係で野菜を育てます。もちろん有機栽培です。

居心地のいい、とても気持ちの落ち着く畑です。

慣行栽培の一般農家さんはゾッとするかもしれませんが・・。

この畑では、一般農業常識では理解できないことがたくさん起こります。

でもそれは不思議なことではなくて、あたりまえの「自然の循環」なようです。